トヨタ・シエンタのオイル交換時期は?オイル量やオイル粘度も調査

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マイカーのメンテナンスでオーナーが主導権を発揮できるのがオイル交換ですが、オイル量やオイル粘度は規定を守って、好調で快適なカーライフを送りましょう。

この記事の内容(目次)です

トヨタ・シエンタのエンジン不調発生!オイル交換は定期的にしている?

エンジンオイルの交換時期はさまざまな意見・口コミでも、どれが正解なのか?明確になっていません。ただ、自動車メーカーや大規模販売店などで加入を勧められる「点検サービスパック」の内容から推察すると6ヶ月または5000kmのサイクルで行うのが一般的です。オイルフィルターは2回に1回の交換です。市販車を法定速度を基準に走行しているドライバーならこれで充分だと思います。

走行距離によってオイル交換を行うのは納得しやすいですが、なんで?6ヶ月で3000kmしか走っていないのに交換が必要なの?というのは誰でも疑問に感じると思います。考えてみてください。エンジン内部は非常に高温かつ燃焼のために空気(酸素)を取り入れています。したがって、酸化によってオイルの品質は時間とともに低下してしまうのです。

車のエンジンは「心臓」にたとえられます

エンジンオイルは「血液」ですね。
血液を良い状態に保つのは健康の基本です

車のエンジンはよく「心臓」にたとえられます。アイドリングのような一定の条件では毎分600~1000回転(rpm)で規則正しく回転し続けます。アクセルを踏み込むとそれに合わせてエンジン回転も上昇して車は勢いよく加速していきます。エンジンオイルはエンジン内を循環して様々な役割を果たしているので「血液」とたとえられるのも納得です。

人間でも血液ドロドロだと動脈硬化などを引き起こし、心臓疾患を誘発する危険性が議論されています。【血液=エンジンオイル】と考えれば、エンジンオイルの状態を良いコンディション下に管理することは【心臓=エンジン】を不調にさせないために必要で重要なメンテナンスなのです。

エンジンオイルは下記のように5つの仕事をしています。これらのどれかひとつでも足りなければエンジン不調の原因となるのです。人間には血液を良い状態にキープする機能が備わっていますが、車にはそんな機能はないので、定期的なエンジンオイルとフィルター交換が必要となるのです。

 オイル皮膜を作ることで金属摩擦を減らし、エンジン回転をスムーズにする【潤滑作用】
 燃焼室の気密を保って燃焼エネルギーを有効にエンジン出力に変換する【密封作用】
 エンジン内部を循環することで各部を冷却する【冷却作用】
 燃焼で発生したカーボンを取り込み、除去し、クリーンに保つ【洗浄分散作用】
 水分などによるシリンダー内壁のサビを防ぐ【防錆作用】
また、やみくもに「量販店でセールをやっていたので安くオイルを買えた」というのは賛成できません。エンジンに適格なエンジンオイルが必要だからです。よく「5W-30」などというオイルの表示を目にしますが、SAE粘度グレードと呼ばれるエンジンオイルの規格です。5Wというのは低温側の規格、30というのが高温側粘度で、低温でも高温でも大丈夫加減を示しています。一般的なドライバーであればメーカーから推奨されている粘度のオイルを選択しましょう。

トヨタ・シエンタのオイル量やオイル粘度は?特殊なオイルは使っていないか?

シエンタのオイル量やオイル粘度はハイブリッド車・ガソリンFF車・ガソリン4WD車によって異なります。粘度についてはガソリン4WD車だけが0W-20でその他は0W-16です。4WDに関わる構造物で高温側粘度が高いことを要求していると思われます。4WDと言えば、雪国を想像しますが、そもそも、低温側粘度0Wは氷点下35℃まで対応するので、日本全国をカバーできる粘度です。

また、ハイブリッド車だけオイルフィルター交換時の総オイル量が3.7Lと0.1L多いのですが、オイルフィルター型番が違うため、ハイブリッド機構に関わる構造でフィルター容積が大きいためと考えます。その他一覧表を下記に示しますのでご覧ください。

車種別 型式 オイル粘度 必要オイル量(L)
ハイブリッド車 NHP170G 0W-16 オイルのみ:3.4L
フィルター込み:3.7L
ガソリン車(FF) NSP170G 0W-16 オイル:3.4L
フィルター込み:3.6L
ガソリン車(4WD) NCP175G 0W-20 オイル:3.4L
フィルター込み:3.7L

シエンタはいたって普通なコンパクトミニバンです。特殊な用途は想定していませんので、オイルも広く使われている仕様となっていますし、交換に要する量も3.4~3.7Lとごく一般的です。もちろん、特別に高価でもありません。ですので、ご自分の乗り方(利用目的・頻度・道路状況)や走り方(制限速度までは素早く加速する・アクセルは強く踏み込まない)などをディーラーや整備工場で相談して、適切な時期に交換することをオススメします。

JAFが公表しているエンジンオイルの交換頻度(目安)は、シエンタのような一般的なガソリン車で15000kmまたは12ヶ月です。チョイ乗りが多いなど、エンジンオイルに過酷な運転状況(シビアコンディション)では7500kmまたは6ヶ月です。これがターボ車では5000kmまたは6ヶ月、シビアコンディションでは2500kmまたは3ヶ月、オイルフィルターはオイル交換2回に一度交換することが推奨されています。

オイル交換は5000kmまたは6ヶ月で交換
フィルターはオイル交換2回に1回で充分

先に、オイルは5000kmまたは6ヶ月、フィルターはオイル交換2回に一度、と申し上げたのは、ターボ車基準程度を考えておけば間違いがないかな?という個人的な感想と、販売店がパックでオプション扱いしている点検パックがほとんどこの基準でのオイル交換を指定していることを根拠としています。

ドイツ車などとは設計思想が違うので
オイル交換時期にも変化が現れています

BMWなどのドイツ車の多くが25000kmまたは24ヶ月を目安にしているのは、エンジンオイルの耐酸化性の向上や、工作精度が高いために鉄粉が発生しない(極めて発生しにくい)ため、そもそも、エンジンオイルが汚れないことに起因しています。

「ちょっと待って!工作精度は日本の方が上なんじゃないの?」ごもっともなご意見です。機械工作の精度は日本の方が上回っていますが、求めている精度が違うのです。長くなるので簡単に申し上げれば、エンジンの焼付きが発生した時に、ダメージを最小にするために「どの部品」で受け止めるか?が違っていてドイツではピストン、日本ではコンロッドという部品が先に壊れることで致命的なダメージを回避しています。

この思想の違いで、日本車はエンジンオイルが汚れやすい構造となっています。ドイツ車はエンジンオイルが汚れにくい反面、量産レベルを超えた精度で加工するため、車両価格が高額になっています。エンジンオイルの交換頻度では吸収しきれないほど価格差が開いてしまうので、ドイツ車の思想には疑問符が付きますが、その思想が「シルキー」と呼ばれるほど静粛で高回転までストレスなく吹き上がるエンジンを支えているとすれば納得できます。

トヨタ・シエンタのオイル交換を販売店とカーショップで比較

現在では多くのメーカーの車でディーラーによる点検パックが当たり前のようになりました。1回目の車検前までの間、6ヶ月点検が3回、12ヶ月点検が2回、無料で実施されます。その他に、メンテナンスとしてオイル交換、5000kmまたは6ヶ月、次回はオイルフィルターも交換するプランで、最低でも、オイル交換3回、オイルフィルターとオイル交換2回がセットになっている場合が多いようです。また、稀にメンテナンスパック(点検パック)に入って車検も受けてくれた場合には、車検以降もその車に乗っている限りずっとオイル交換は同じサイクルで無料というサービスも存在します(ディーラーではなく大手販売店です)。

「大手販売店って言っても正規ディーラーでなければ、質の悪いオイルを使っているかも知れないじゃん」気持ちは解りますが、大手販売店では、信用問題に関わるので、メーカー純正かどうかは別として、同等のオイルを使っているはずですので心配はいりません。自分も加入していましたが、不調などの兆候もなく、燃費の落ち込みもありませんでした。3年間で3万円から4万円ほどお得になるので、点検パックはオススメのオプションです。

ディーラーの点検パックがお得で安心

点検パックに加入しなかった場合はどうでしょう?選択肢はディーラー(販売店を含む)、カー用品量販、ガソリンスタンドなど。それぞれのメリット・デメリットは何でしょうか?販売も手掛ける街の修理工場という選択肢もありますが、残念ながら、利用した経験がなく、ネット上での情報となりますのはご了承ください。

まず、車を購入したディーラーなり販売店ですが、メリットは純正部品を使う安心感です。また、あまり距離を走らないドライバーであれば、6ヶ月点検、12ヶ月点検などを使って一緒にやってもらえる手軽さがあげられるでしょう。デメリットは、高額になる場合が多いことです。しかし、最近では点検パックを扱うディーラーがほとんどなので、価格に含まれているとは言え「無料感」も圧倒的に強く、定期的にオイル交換をする引き金の役割も努めていますのでオススメです。

カー用品量販店ならオイル会員は必須
土日は混雑して待ち時間が長いのが・・・

次に、カー用品量販店ですが、最近は2級整備士程度の資格を持つピット作業車も多く、作業もシステマティックにマニュアル化していて作業の安心感はディーラーにひけを取りません。メリットは価格が安いこと。オイル交換メンバーなど、独自の取り組みで交換作業料を無料にしているのが普通です。また、プライベートブランドの格安オイルも扱っていて、選択肢は広いです。デメリットは予約を受けつくていない場合が多く、土日などはかなり待たされる可能性が高いことです。

かつては、ジャッキアップして下から古いオイルを抜くより、オイル注入口からパイプを挿入して、上からポンプで吸引した方が、オイルパンの底に溜まった古いオイルまできれいに抜き取ることができると、量販店では設備投資をして「上抜き・下抜き」と料金を分けて上抜きの方を安く設定していましたが、かなり前からまったく見かけなくなりましたので淘汰されたのでしょう。

オイルパンにはドレインボルトがあって、基本的に最も低い位置に設置しオイルの抜き残りが発生しない設計になっているのに加えて、ドレインボルトは磁石になっていて回転中の摩擦で切削された鉄粉を吸着してくれます。上抜きではこれができません。メンバー制による価格抑制が浸透するにつれ姿を消したものと考えています。

ガソリンスタンドや町工場がオススメできない理由

かつて、ガソリンスタンドでは、給油中にエンジンオイルを調べて「お客さん、オイルが劣化してますよ。時間はかからないので交換しませんか?」という勧誘が日常茶飯事でした。「そっか、じゃ、お願いするかな」と言おうものなら、グレードの高いオイルを推奨してくるなど、販売手法として批判を浴びました。何度も断った経験が懐かしいです(笑)大手量販店に比べてピット作業員のスキルも低いし、工程もマニュアル化されておらず信用度に欠ける作業だったという記憶があります。自分で利用したこともないし、人様におすすめもしないサービスです。

町工場でオイル交換をするのは、点検もすべて任せているドライバーが多いものと推測されます。決して安価とは言えませんが、オイル交換以外にも車の調子など、簡単な相談に乗ってもらえるのは心強い限りです。デメリットは、日曜日にお休みの場合が多いことですね。会社員だと平日にオイル交換するのは大変です。

いろいろな所でオイル交換はできますが、点検パックのオプションが選択できるのであればディーラー(販売店を含む)、そうでなければカー用品量販店でオイル会員になることが最も安心かつお得なオイル交換術です。定期的にオイル交換を行ってマイカーの好調を保ちたいのなら、やはり点検パックを強くおすすめします。

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